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ズダンブラックB保存液

ズダンブラックB保存液
ズダンブラックB保存液
定価2,400

生態内の脂肪は大きく分類すると下記の2 種類に分けられる。
(1)単純脂肪:中性脂肪が一般的で人体に含まれる殆どの脂肪を占める。
(2)複合脂肪:レシチンやスフィンゴミエリンなどのリン脂質、ガングリオンなどの糖脂質、リボたんぱく質などがある。
これらの脂肪を証明するにはズダンIII染色、ズダンII(オイルレッドO)染色、ズダンブラックB(SBB)染色、ナイルブルー染色などが用いられる。血液検査分野では脂質の証明より細胞鑑別に使用されることが多く中性脂肪だけでなく各種の糖脂質も染色され、また染色性が安定であることからSBB 染色が一般脂質の証明法として広く用いられている。

JANコード4517715157715
品番15771
商品名ズダンブラックB保存液
包装300ml
製造日数2
規制他危労
使用期限1年

目的

1. 一般脂質の有無:中性脂肪だけではなく各種の糖脂質も染色される。
2. 細胞鑑別:主に骨髄系(顆粒球)細胞とリンパ球系細胞との鑑別

染色原理

血球や組織内の脂質の証明法として脂溶性色素を用い色素が脂質に溶解するという性質を利用した染色法である。
すなわち、脂肪染色法は他の染色法とは異なりイオン作用基とは無関係で水に不溶でSBB 色素などのように脂質親和性の高い色素を有機溶媒に溶かし一般脂質に作用させると色素は容易に血球や組織内脂肪に浸透して染色される。

染色方法(Sheehan-Storey法)

固定(注1)
(1) ホルマリン蒸気固定
(2) グルタールアルコール液
(1) 20分
(2) 30秒
水洗(注2)
(1)冷風または流水
(2)流水
(1) 20分以上または10分
(2) 30秒~1分
染色(注3)
〔反応液満載〕
1. スダンブラックB保存液と保存緩衝液を3:2の割合に混合する
2. ろ過後、使用する
60分
水洗
軽く流水ですすぐ程度
脱色分別(注4)
70%メチルアルコール
30秒~1分
水洗
流水
軽く
核染(注5)
ギムザなど普通染色
10~20分
乾燥/鏡検
冷風油浸可

注意点とコツ

注1) ホルマリン蒸気固定の仕方⇒密閉容器(染色バットやスライドガラスが縦に入るような蓋つきプラスチック容器など:専用容器にする)の底にガーゼまたはろ紙を敷きホルマリンを浸し、密栓する。その中に標本を入れ37℃のふ卵器に所定時間 放置後、取り出し冷風ドライヤーなどを用い充分ホルマリン除去を行うかまたは流水で10 分以上水洗をする。
注2) 後染色に普通染色を行う場合の固定はグルタール・アルコール固定液(POD 染色=DAB キットと兼用可能)を用いると判定しやすい。
注3) 反応液は調整後、室温保存で1 ~数週間は使用可能である(使用頻度によるが)その際アルコールが飛ばないように密栓しておく事。
注4) 過剰な色素を取り除くための操作は短かいと偽陽性の原因となり、また、長過ぎると陽性顆粒の消失(脱色)が起こるので十分注意する。観察しながら操作を繰り返すと良い。
注5) 細胞鑑別にはギムザ染色等の普通染色が適しているが弱陽性の判定などには1%サフラニンO やカラッチヘマトキシリン染色を行うとより陽性顆粒が見やすい。

脂肪(SBB)染色態度・判定

【陽性顆粒】
黒色~黒褐色

陽性有無

骨髄芽球(-)~(+)
前骨髄球
骨髄球
後骨髄球
(+)~(2+)
好中球
(+)~(2+)
好酸球
(3+)
好塩基球
(-)~(1+)

種々の後染色による陽性細胞

種々の後染色による陽性細胞

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