臨床検査用染色液・試薬及び顕微鏡用グラス、替刃等に貢献する武藤化学株式会社

PAS染色キット

PAS染色キット
PAS染色キット
定価4,500

PAS(Periodic Acid-Schiff) 染色は組織中の多糖類(グリコゲン、キチン、ペパリン、粘液たんぱく、 糖蛋白、糖脂質など)の証明法としてMc Manus(1946)、Hotchkiss やWislocki らにより考案、応用されるようになった。正常血液細胞の大部分(赤芽球系は除く)はPAS 染色陽性を示すが陽性態度の相違により各血球の鑑別・同定を、さらに陽性度合いの相違により血球機能の状態を知ることもできる。また、陽性を示す赤血球系細胞では細胞の異形成を示唆する指標にもなる。

JANコード4517715874711
品番87471
商品名PAS染色用固定液
包装500ml
製造日数2
規制他劇労P
使用期限6ヶ月

キット内容

キット内容(10回分)
固定液6ml × 5 本
1%過ヨード酸6ml × 5 本
シッフ試薬6ml × 5 本
亜硫酸水6ml × 10 本
ヘマトキシリン液6ml × 5 本

目的

1. 多糖類有無の証明(グリコゲンの証明にはアミラーゼ消化試験を行う)
2. 細胞鑑別 陽性態度の違いで細胞鑑別 を行う

染色原理

染色原理
細胞中の多糖類などに含まれるα - グリコル基が過ヨウ素酸により酸化し,アルデヒド基がSchiff 試薬に作用し赤色物質を生成する。

染色方法

固定固定液満載10分
水洗(注1)流水水洗5 ~10 分
酸化(注2)過ヨウ素酸満載(室温)10分
水洗蒸留水10分
反応(注3)Schiff 液37℃30 ~40分
亜硫酸処理(注4)亜硫酸水を3回取り替える各々5 分づつ3回
水洗流水水洗5分
核染色ヘマトキシリン(マイヤーまたはカラッチ)15 分
水洗流水水洗軽く
色だし(注5)温水に浸す(約60℃)5分
乾燥冷風 
鏡検油浸可 

注意点とコツ

注1 ) 水洗不足は反応後、背景が紅色に染まり見にくい。
注2 ) 酸化処理を高温または長時間(15 分以上)行うと過酸化が起こりアルデヒドが蟻酸となり反応不良となるため注意。
注3:
1) Schiff 試薬は無色透明であることが望ましく紅色調に変化しそれが冷蔵庫保存でも消えない場合は使用しない。
2) 反応時間は細胞数や反応液の使用頻度などにより調整する。
注4 ) Schiff 試薬から亜硫酸水の洗浄へ移行するとき水洗は禁物。亜硫酸水での洗浄はきちんと行う。
注5 ) 核染色後の色だしの操作を行うと陽性細胞とのコントラストが鮮明になり判定しやすい。
※その他:
 1) 各水洗・反応後、標本上の水分はできるだけ除去する。
 2) PAS 染色は普通染色後の標本でも染色が可能である。この場合はアルコールで普通染色を脱色後流水水洗し過ヨウ素酸での酸化処理から反応させる。陽性度は若干落ちるが可能である。
 3) 都合で反応を中断する場合は固定後か亜硫酸水処理後の水洗の後に限る。反応途中での中断は出来ない。

PAS 染色の判定

1. 陽性率(%):対象細胞100 個中に占める陽性細胞の比率
2. 陽性度: 対象細胞の反応態度を型別に分類
1) 型別に点数化しその合計をScore(指数)値で報告する(必ず健常人を対象にして報告書に併記する)
2) Score 値は算出せず陽性態度と陽性度合い(弱・中等度・強)を明記する。

陽性有無

骨髄芽球(-)~(+)
前骨髄球
骨髄球
後骨髄球
(±)~(2+)
弱陽性が多い
好中球(+)~(+3)

好酸球※異常細胞では強陽性

(±)~(+)弱陽性
好塩基球(+)顆粒状
単球(-)~(+)

リンパ球(-)~(2+)
形質細胞(-) ~(+)
細網細胞
(-) ~(2+)
赤芽球(-) 異常細胞では(1+)~(3+)
赤血球(-) 異常細胞では(1+)~(3+)
巨核球(1+)~(3+)
血小板(+)

陽性態度

陽性態度

アミラーゼ消化試験

アミラーゼ消化試験

関連製品

製品カテゴリ

商品検索

キーワード

JANコード

品番

価格帯

 ~ 

製品カテゴリ