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Fe染色キット

Fe染色キット
Fe染色キット
定価5,400

骨髄や末梢血液細胞内の鉄代謝異常を診断する。
すなわち鉄染色はヘモジデリン(非ヘモグロビン鉄)を染めると貯蔵鉄の増減とほぼ平行した成績を示すため鉄欠乏状態や鉄過剰状態など鉄の動態を知ることができる。
主に観察対象になるのは可染鉄赤血球(Siderocyte)・可染鉄赤芽球(Sideroblast) および網内系細胞の貯蔵鉄の有無である。
染色法にはベルリン青法とターンブル青法とがあるが前者が広く使用されている。

JANコード4517715158026
品番15802
商品名Fe染色キット
包装20回
製造日数0
規制他
使用期限6ヶ月

キット内容

キット内容(20回分)
2%黄血塩3ml × 10 本
2%塩酸3ml × 10 本
1%サフラニンO6ml × 10 本

臨床的意義

Sideroblast 低値(一般的に血清鉄が低下する):鉄欠乏性貧血、感染症、悪性腫瘍の貧血など

Sideroblst 高値(一般的に血清鉄が上昇する):
鉛中毒、巨赤芽球性貧血、ピリドキシン反応性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血、地中海性貧血(サラセミア)、Sideroblastic Anemia、骨髄異形成症候群など。

*特に臨床的意義の高いRingedsideroblast(環状鉄芽球)が増加する疾患

・Sideroblastic Anemia(鉄芽球性貧血)
・鉛中毒
・ピリドキシン反応性貧血
・骨髄異形成症候群(MDS) など

染色原理(ベルリン青法)

染色原理(ベルリン青法)
フェロシアン化カリウムが3 価の鉄イオンと特異的に反応し不溶性のベルリン青が生成される。

鉄染色操作: ベルリン青法

固定(注1)(1)ホルマリン蒸気固定
(2)グルタールアルコール液
(1) 20分
(2) 30秒
水洗(注2)(1) 冷風または流水
(2) 流水
(1) 20分以上
または10分
(2) 30秒~1分
染色(注3)反応液を満載60分
水洗(注4)流水水洗10分以上
核染サフラニンO液2 ~ 3 分
水洗流水水洗 
  
乾燥冷風 
鏡検油浸可 
*結晶析出や背景が濃染し細胞核が不明瞭な場合は脱色用としてメタノールを数秒~10数秒間行う。

反応液調整 使用直前に調整

黄血塩(フェロシアン化カリウム)と塩酸水を等量混合する(1:1)

注意点とコツ

注1:
1) ホルマリン蒸気固定の方法と処理の仕方は脂肪染色の項を参照。
2) グルタールーアルコール固定液(DAB法と兼用)を用いてもよい。
注2:固定後のホルマリン除去が不充分だと核染色に影響し観察しにくい。
注3:
1) 反応は室温でも可能だが37℃で行うほうがより反応は良い。
2) 反応液は調整後徐々に劣化していくため染色直前に調整する。
3) フェロシアン化カリウム溶液は黄色調が増し緑がかったら新調する。
注4:水洗が不充分だと針状の結晶が析出し鏡見が困難になる。
その他:
1) 使用する器具は脱イオン水で洗浄したものを用いる(除鉄)。
2) 普通染色後の標本でもアルコールで脱色し染色が可能である。但し染色性は少し低下する。

鉄染色の判定法

可染鉄は淡~濃青色の顆粒として認める。
・Siderocyte(%): 赤血球1000個を数えた中のSiderocyteの割合。
・Sideroblast(%): 赤芽球100個を数えた中のSideroblastの割合。
* Sideroblast は出現率よりも質的変化が臨床的には重要であり鉄顆粒の数・大きさ・分布状態によって分類する(木村らの分類など分類法を下記に示す)。

基準値

基準値
・Siderocyte 0 ~0.8%
・Sideroblast 20~30%
*報告者により若干差がみられる。
*赤血球系の他に網内系細胞への鉄の沈着有無を報告する。

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