ナイセル1A
定価1,200円
細菌の菌体顆粒である異染小体の染色に用いられる。異染小体はジフテリア菌（Corynebacterium diphtheriae）などのコリネバクテリウム属の一部の菌種が保有するDNA から成る顆粒である。ジフテリア菌は他の菌種に比べ1 菌体当たりの異染小体の数が多いことから、グラム染色と併用し、ジフテリア診断の迅速検査として用いられる。通常は患者の偽膜（咽頭など）の擦過物を用いて検査する。
| JANコード | 4517715411916 |
|---|---|
| 品番 | 41191 |
| 商品名 | ナイセル1A |
| 包装 | 100ml |
| 製造日数 | 2 |
| 規制他 | 労 |
| 使用期限 | 1年 |
染色液
| （1）ナイセルIA液 | （2）ナイセルIB液 | （3）ナイセルII液 |
| メチレン青 0.1g アルコール 2ml 精製水 95ml 氷醋酸 3ml | クリスタル紫 0.1g 純アルコール 1ml 精製水 30ml | クリソイジン 0.3g 精製水 100ml |
染色方法
| 塗抹、自然乾燥、火炎固定 | |
| ナイセルI液（A、B混合液）で染色 | 20秒間 |
| 軽く水洗 | |
| ナイセルII液で染色 | 20秒間 |
| 軽く水洗（または水洗せず、水分を切り、濾紙に挟んで水分を吸収） | |
| 乾燥、鏡検（1,000 倍） |
注意点
（1）ナイセルIA、IB 液の混合液は古くなると菌体も共染するので使用時調製する。
（2）水洗が長すぎると色落ちしてみにくくなる。
（3）別法として、アルバート染色など（トルイジン青、マラカイト緑を使用）がある。
（2）水洗が長すぎると色落ちしてみにくくなる。
（3）別法として、アルバート染色など（トルイジン青、マラカイト緑を使用）がある。
染色結果
異染小体は黒褐色に、菌体は黄色に染色される。ジフテリア菌は1 菌体に2 個以上の異染小体を有する菌が多くみられる。
グラム染色でコリネバクテリウムを疑うグラム陽性桿菌が多数検出され、ナイセル染色で異染小体を有する菌が多数観察された場合、ジフテリア菌を疑う。これらの所見がそろい、かつ、患者の臨床症状よりジフテリアが疑われる場合、ジフテリア菌と推定する。ジフテリア菌の確定にはジフテリア毒素の産生性の確認が重要である。
グラム染色でコリネバクテリウムを疑うグラム陽性桿菌が多数検出され、ナイセル染色で異染小体を有する菌が多数観察された場合、ジフテリア菌を疑う。これらの所見がそろい、かつ、患者の臨床症状よりジフテリアが疑われる場合、ジフテリア菌と推定する。ジフテリア菌の確定にはジフテリア毒素の産生性の確認が重要である。