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染色検討結果『後染色』

「後染色」

後染色の各推奨時間は、OG-6は1分、EA-50は2分です。
中央縦列が後染色の適正時間で染色したもので、上、中、下段と核染色時間が1分、2分、4分です。中段が一番適した染色と考え、推奨します。
オレンジG、ライトグリーン、エオシン色に染まる細胞が認められます。核染の薄い上段は、細胞質の輪郭が不鮮明で、下段は全体に染色が濃く、エオシン色の透過性が低く感じられます。

左縦列はOG-6推奨時間が半分の30秒で、オレンジGの黄色~黄橙色がなくなり、エオシンの赤橙色~赤色の細胞が優位で、ライトグリーン色は薄く、染まっている細胞も量的に少ないと思われます。核染の薄い上段は、標本全体の染色がもっとも薄くなり不明瞭です。

右縦列のOG-6だけではなくEA-50も濃い場合には、オレンジG、エオシン、ライトグリーンそれぞれが濃く強調されますが、全体のバランスとしてはとれている染色態度となります。核染の薄い上段は透過性があるが細胞質の輪郭が不明瞭で、中段、下段では、細胞質の輪郭は明瞭ですが、透過性がやや低く感じられます。

総合的には、ヘマトキシリン、OG-6、EA-50のすべてが薄い場合だけではなく、ヘマトキシリンだけが薄い場合、OG-6だけが薄い場合、EA-50だけが薄い場合などにおいても染色態度は観察に不適切であると思われます。

OG-6の分別は、通常95%エタノールを用います。水分含有量が増すと分別力は高まりますが、今回の染色工程のオレンジG含有量および染色時間からは95%エタノールが適当と考えます。
EA-50の分別もアルコールの水分含有量が増すと分別力が高まります。通常95%エタノールを用いていますが、分別され過ぎてライトグリーンやエオシン色の薄い染色結果になりやすいため、100%エタノールを用いての緩やかな分別をおこなうことを推奨します。

OG-6 30秒 1分 2分
EA-50 1分 2分 4分
1分
ヘマトキシリン
2分
ヘマトキシリン
4分
ヘマトキシリン

※推奨する染色条件の標本

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