臨床検査用染色液・試薬及び顕微鏡用グラス、替刃等に貢献する武藤化学株式会社

HOME > 私たちの取り組み > JICAカザフスタン共和国

JICAカザフスタン共和国

武藤化学では、JICAカザフスタン共和国パパニコロウ染色による細胞診断技術に協調し、カザフスタン共和国の細胞診断技術支援に貢献しました。

元JICA 細胞診担当者 土井久平

カザフスタン共和国は1990年ソ連崩壊を機に1991年12月カザフスタン共和国として独立宣言をした。
旧ソ連邦は、セミパラチンスク旧核実験場放射能汚染、及びアラル海環境破壊という2つのおおきな「負の遺産」を残した。1998年セミパラチンスク旧核実験放射能汚染による住民被爆者の健康被害を解消すべく国連に呼びかけ、1999年に東京でセミパラチンスク支援国政会議が開催され、技術協力プロジェクト「セミパラチンスク地域医療改善計画」が決議され、JICA(国際協力事業団のち国際協力機構)がこのプロジェクトを2007年7月より3年間の予定で開始、さらに2年間延長された。

カザフスタン共和国の支援活動

顕微鏡、スライドグラス、染色バット、固定バット等を武藤化学より無償提供。

旧ソ連時代に現カザフスタン共和国東カザフスタン州セミパラチンスク地方で、1949年8月29日に第1回の核実験を開始。空中、地下核実験を非公開で約470回行い、その影響で住民の被爆後遺症としてがんの発生が高く、白血病、甲状腺、消化器系のがんや、乳がん、肺がんが多く発生した。また東カザフスタン州都、ウスカメノゴルスクでは、ウラン高山があり、其の地方では、皮膚がんの発生が多い。
プロジェクトチームは、セミパラチンスク市立診断センターを拠点に地域住民検診を中心に、カイナール、カラウール村、及び地域の村々の検診活動を行い、そのデーターを診断センターに集積し治療に寄与している。

カザフスタン共和国の支援活動

セミパラチンスク診断センター細胞診指導 ジャナール医師が説明。

がんの早期発見、早期診断として、パパニコロウ染色法による細胞診断技術指導として参加した。現地の細胞診の現状をみると、すべてギムザ染色(ロマノフスキー法)による診断であり、パパニコロウ染色による診断は皆無であった。

染色は技師が行い、細胞診断は細胞診断医が行い、顕微鏡は、単眼、または双眼顕微鏡を使用し光源は外部光源(太陽光、電球光による反射鏡)で鏡検しており、スライドグラスは窓ガラス等をカットした物を使用したり、良性標本は煮沸滅菌して再生して再利用していた。再生を繰り返すためスライドグラスには傷が多く鏡検していても目障りになり鏡検が困難であった。
また、ギムザ染色液は繰り返し染色液を使用し、濾過して再生して使用しないため、細菌が染まっていても現地の細胞診断医の先生方は、苦にもせずに鏡検をしていた。

第46回日本臨床細胞学会秋期大会に、手塚文明大会会長コーデネーターの坂本穆彦先生の推薦によりアジアホーラムのセクションにおいてカザフスタン共和国よりシンポジストとしてジャーナル細胞診断医、カザフスタン共和国細胞学会会長シュバノワ先生、カザフスタン医科大学病理学教授ガビット先生達3人が招待されることになり、カザフスタンの肺がんの現状等を学会会員に発表した。
カザフスタン共和国では現在婦人科細胞診の検診で最終判定では、パパニコロウ染色によるがんと診断する事が決められている。

最後に武藤化学KKに謝意を表したい。それは、私がJICA技術支援5年間の間にスライドグラス80万枚を無償提供していただき、またその他にカバーグラス、封入剤等も提供していただいた。最後の年には21万枚のスライドグラスの提供を受け、カザフスタン共和国の主だった病院に以下の通り配布した。
その後、武藤化学KKは、カザフスタン共和国にパパニコロウ染色試薬を主に、武藤製品を現地代理店を通して販売している。

お問い合わせ

CONTACT

お問い合わせは、以下メールフォームまたはお電話からお寄せください。

お電話でのお問い合わせ

03-3814-5511

受付 / 平日9:00~17:00(土日祝除)

お問い合わせ・資料請求

お問い合わせはこちら

Copyright MUTO PURE CHEMICALS CO.,LTD. All Rights Reserved.